2022年03月25日

shu oisibb流 ロケット(ミサイル)・ドローン艦の操艦(中級者向け)

こんにちわ! shu oisibb です。

前回はタレットについてお話しましたが、今回はその続きとしてロケット・ミサイル・ドローン艦の立ち回りについてお話したいと思います!
毎度の事ながら、あくまで私個人の意見になりますので、この記事に書いてある事を絶対とは思わず、使えそうだと思ったトコだけ参考にして頂ければ幸いです!

ちなみに今回は、下記のリンクに書いてある内容をある程度理解している人向けに書き進めていきたいと思いますので是非ご覧下さい。

・ミサイル((EVE Online Japan Wiki)
※ミサイルについての基本中の基本。

・データ・ミサイルの種類(B-OSP Wiki)
※「ミサイルの射程距離の概念」について言及があります。

・ダメージ計算式((EVE Online Japan Wiki)
※「爆発半径(Explosion Radius)」と「爆発速度(Explosion Velocity)」について詳しく書いています。

・Drone((EVE Online Japan Wiki)
※ドローンの長所や短所、使う上でのポイント等、多角的にまとめられておりオススメです。



・基本は相手の苦手な距離を「オービット」

ロケット(ミサイル)やドローンは目標を自動追尾するため、相手を射程内に捉えている限り攻撃がほぼ命中します
ただし火力自体は低いため、タレット艦と正対して戦うと高確率で撃ち負けてしまいます。

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そのため、ロケット(ミサイル)艦やドローン艦は、相手の苦手な距離をオービットして、攻撃をかわしながら戦う事が基本となります。

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【近距離戦におけるロケット、ドローン艦の戦い方】

・代表的な船:ブリーチャー、ケストレル、トリスタン等
・立ち回り方:至近距離~10㎞以内で相手の苦手な距離を維持して戦う
・長所   :攻撃がほぼ必中。安定して一定のダメージを与えられる
・弱点   :DPSが低い


基本的に短距離タレットや小型ニュートは7000m程距離を取る事で、長距離タレットは至近距離でオービットする事で攻撃をかわせます。
ロケット艦やドローン艦を使う場合は、この点を意識して相手のタレットが当たらない距離(7000m or 500m)でオービットするようにしましょう。

ちなみに相手が何のタレットを装備しているかは、撃たれた瞬間に「ログとメッセージ」を見るか、船の外観(タレットの形状)を見る事で確認出来ます。
特にログとメッセージについては、戦闘が始まった瞬間に必ず確認する癖をつけましょう!

・ログとメッセージ (常に出しておきましょう)
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・タレットの形状一覧(小型タレットは左側)



・相手が近距離タレット・ニュートを装備していた場合
相手がブラスター、オートカノン、パルスレーザー、小型ニュートを装備している場合は、7000m台でオービットするのが有効です。

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私が7000mオービットする際は、以下の4点を意識しています。

1.デフォルト距離は7000mより短めに設定する事
オービット中は慣性で機体が外に引っ張られるので、その分を考慮して「オービット」のデフォルト距離を7000mより短めに設定しておきましょう。
私の場合は「一定距離を保持」も含めて6750mに設定して、6500~7500m台をキープ出来るようにしています。

2.5秒に一度は相手との距離を確認する事
7000mでオービットしていると、気付かない内に相手との距離が離れてスクラムが外れる事(相手を逃がす事)が多々あります。
たった数秒で大きく距離が開く事もあるので、最低でも5秒に一度は相手との距離を確認する癖をつけましょう!

3.相手との距離が開いた場合の対処法
相手との距離が7800m以上離れた場合は「一定距離を保持」を選択し、すかさず「オービット」を選択してみて下さい。
こうする事で船が素早く相手の方へ向き直り、設定した通りの距離でオービットし直すはずです。
それでも距離が安定しない場合は「オービット」のデフォルト距離そのものを短くしましょう。
私の場合は6500m…6250m…と250m(1000mの1/4)刻みで調整して、適切な距離を保つようにしています。
戦闘中であってもデフォルト距離は必要に応じて変えましょう!

4.アウトポスト内で相手を待つ場合
アウトポスト内で相手を待つ際は、基本的にビーコンから4000~4500m程の距離を維持して待機しておくと良いでしょう。
こうする事で戦闘が始まった瞬間、相手に対して確実に退き撃ちしながら距離を取れます。
ただし、相手が近距離カイト・ロングカイト艦の可能性がある場合は、ビーコンに対して出来るだけ接近して相手を待ちましょう。

EX.7000mオービット出来ない場合は…
もし相手の方が速くて距離を取れない場合は、500mオービットしつつABをオーバーロードして、出来るだけ角速度を大きく取りましょう。

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これだけでも相手の火力を半分~1/3程軽減出来る可能性があります。
特に相手がオートカノンやパルスレーザー装備であれば、敢えて500mオービットして角速度を付けた方が却ってダメージを抑えやすい場合もあるので、実戦で数をこなしながら色々試してみると良いでしょう!



・相手が遠距離タレットを装備していた場合
相手がレールガン、アーティレリ、ビームレーザーを装備している場合は、500mでオービットするのが有効です。

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もし距離を縮められないようであれば、後半で相手に逃げられないよう真っ直ぐ接近して、純粋な火力・タンク力勝負に出ても良いでしょう。(特に相手がレールガンやアーティレリ装備で火力が低い場合)
ただし、ビームレーザー装備のトーメンターやエクスキューショナーについては火力がとても高いので、直撃をかわせないようなら無理せず即逃げた方が無難です。



・ 相手がロケットを装備していた場合
スクラム圏内でロケット艦と戦う場合、基本的にはどう動いても相手の攻撃が直撃する事になります。
かわせない以上は自分の火力がMAXになるよう戦った方が良いので、近距離型のトリスタンのようにタレットを積んでいる船であれば、相手に対して真っ直ぐ接近or退き撃ちするのが有効です。

もし自分もロケット艦だった場合、序盤は相手の様子(相手が繰り出してくるモジュールや速度、回復量等)を見つつ7000m台でオービットし、いつでも脱出出来る体制を作っておくと良いでしょう。
勝てそうなら距離を詰めて相手を確実に捕まえる戦い方に切り替え、負けそうなら逃げましょう。
ちなみに相手から逃げる際は、ABだけでなくスクラムとWEBもオーバーロードする事を忘れずに!
もし相手も同じようにスクラム・WEBをオーバーロードしていた場合、燃やしてないと10㎞以遠で先にこっちのスクラムとWEBが外れ、速度負けしてしまいます。

どうしても勝てない場合は、一時的に相手の射程外(スクラム圏外)から攻撃するのも手となります。
特にロケットは発射から着弾までに3~4秒程タイムラグがあるので、相手に対して8000~9000m以遠から真っ直ぐ退き撃ちする事で攻撃を回避出来る事があります。

・相手のロケットの射程が10㎞で着弾まで3秒かかると仮定した場合
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例えば、上の図のように距離が8300m程空いている状態で、お互いの速度が約600m/s程だった場合、発射した瞬間のお互いの距離は8300m(射程内)となりますが…

・3秒後
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3秒後には(着弾する頃には)発射地点との距離が10100mとなるため、相手のロケットは外れ、こっちの攻撃だけが相手に当たる事になります。
しかも船同士の距離はあくまで8300mのままなので、こっちのスクラム・WEBは相手に当てたままにしておけます。(いっそポイント自体を放棄して、序盤だけ10数kmから退き撃ちするのも手です)
ただし、相手が反転して自分がそれを追ってしまうと、これと全く逆の事が起きる事になるので、その点は注意が必要です。

いずれにしても、ロケットは標的の速度が遅い程実効ダメージが高くなるので、ABをオーバーロードする等、出来るだけ最大速度を維持して戦う事を心掛けると良いでしょう。



【遠距離戦におけるミサイル、ドローン艦の戦い方】

・代表的な船:コンドール、トリスタン等
・立ち回り方:MWDを装備して20㎞台をカイト。近距離艦の射程外から攻撃
・長所   :高機動。自分の動きで火力が左右されない
・弱点   :低タンク+低DPS。スクラムが当たると行動不能になる


ミサイルやドローンはWMDとワープ妨害器を装備したロングカイト艦の武装に適しています。
こうしたカイト艦は、近距離艦を相手に速度3000m/s以上で20㎞台をオービットして、相手の射程外から攻撃する事が基本戦術となります。

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ただし、ワープスクランブラーが当たるとMWDが起動出来なくなり行動不能に陥るため、相手の13㎞以内(WEBをオーバーロードした時の射程)には決して入らないよう操艦する必要があります。
特に相手のスリングショットには要注意です!

・スリングショットとは?
スリングショットとは、主に近距離艦がカイト艦をワープスクランブラーでポイントする為に行うカウンターマニューバの事です。
具体的な方法としては、以下の手順となります。

1.カイト艦に対して、一旦距離を取ります。

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そうすると、カイト艦は近距離艦に逃げられないよう接近しなくてはいけなくなります。

2.カイト艦が接近してきたところを狙い、AB・WEB・スクラムをオーバーロードした状態で接近する

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そうするとお互いの距離が一気に縮まるため、上手くいけば相手をポイント出来ます。(コツとしては、相手を「前後」に揺さぶるようなイメージです!)

これとは逆にカイト艦のポイントを振り切って脱出する事を目的とした「逆スリングショット」という技もあり、こっちはカイト艦に対して一旦接近→スクラムレンジに入らないようカイト艦が距離を取ろうとしたところを狙って相手の反対側へ飛び、ポイントを振り切って脱出する…というマニューバになります。
それぞれ交互に行う事で相手との振幅が大きくなり、上手くポイントor脱出出来る可能性が高くなります。
特に逆スリングショットに関しては、自分より速度で勝る近距離カイト艦から脱出するために用いる事もあるので是非マスターしましょう!

・カイト艦のスリングショット対策
要点としては「上手に7000mオービットするコツ」でお話した事と同じです。

まず「オービット」のデフォルト距離は20㎞より短くしましょう。(私の場合は「一定距離を維持」も含めて17㎞に設定し、19~20㎞台をキープするようにしています)

もし相手との距離が21㎞以上離れたら「一定距離を保持」を選択し、すかさず「オービット」を選択してみて下さい。

それでも挙動が安定しない場合は「オービット」のデフォルト距離を短くしてみましょう。(私の場合は500~1000m刻みで調整していきます)
もちろん必要に応じてワープ妨害器をオーバーロードする事も忘れずに、最低で5秒に一度は相手との距離を確認しましょう。

【参考動画】



また、カイト艦はアウトポスト内で相手を待つ事が一般的ですが、相手を待っている間は、ビーコンに対して15㎞台の距離を維持しておくと良いでしょう。
こうする事で、初動から相手に対して真っ直ぐ退きながらオービット出来ます。
ただし高確率で設定したデフォルト距離をオーバーランするので、挙動が安定するまではワープ妨害器をオーバーロードしておきましょう。

さらにこの時、MWDをオーバーロードしておけば、MWD装備のアンチカイト艦に対してもポイントされるリスクを減らせます。(これやってないせいで私に捕まったスライサーがメッチャ多いです!勿体ない!)



・弾薬、ドローンの選び方

-攻撃属性について
基本的にどの属性で攻撃するかは、zkillboardで相手のFitを調べた上で考えた方が良いのですが、船やFit毎に「シールド・アーマーのどっちでタンクする船なのか」というのは大体決まっています。
もし判断に迷った場合はアーマータンク艦にはEXPで、シールドタンク艦にはEMで、ブリーチャーのようなシールド・アーマー両タンク艦にはKINかTHEで攻撃すると良いでしょう。

特に近距離仕様のT1FGはマーリンやケストレルも含めて大抵アーマー+ハルタンクなのでEXPが弱点になります。(例外なのは、スラッシャー、コンドール、ブリーチャー、カイト型のトリスタンくらいです。下記参考資料も是非ご覧下さい)

・【船毎のタンク量と防御方式の一覧】を参照
http://eve-beautyhunter.seesaa.net/article/483775414.html

-ロケットの場合
PvPでは性能とコストパフォーマンスの観点からNAVY弾を使う事が一般的です。
最低でも「カルダリ海軍仕様ノヴァ(EXP)、スコージ(KIN)、インフェルノ(THE)、ミョルニール(EM)ロケット」の4種は必ず載せておき、相手の弱点属性に合わせて戦う前に装填しておきましょう。
また、WEBを2つ掛けたり、MWDを装備した船にスクラムとWEBを掛けた場合等、相手の速度を300m/s台まで落とせる状態では、NAVYロケットよりレイジロケット(T2)の方が実効ダメージが高くなります。
レイジロケットも4種全て積んでおくと良いでしょう。(最低でもノヴァ・ミョルニールレイジロケットは必ず載せましょう)
ジャベリン弾については使う機会はあまり多くありませんが、ごく稀にミドルカイト艦と戦う場合や、ミラーマッチ戦で使う場面が出てくるので、最低でもノヴァ・ミョルニールジャベリンロケットを1~2マグ分程度は持っておくと良いでしょう。

-ミサイルの場合
ミサイルもロケットと同様、NAVY弾を使う事が一般的です。
最低限「カルダリ海軍仕様」の4属性弾全てを載せておき、相手の弱点属性に合わせて戦闘前に装填しておきましょう。
T2弾については基本的に不要ですが、相手が駆逐艦以上の大きさ(シグネチャ半径)だった場合は、フューリーミサイルの方が実効ダメージが高くなります。
ただし、FG相手に使うと却って実効ダメージが下がるので、念のため積んでおくくらいで良いかと思います。

-ドローン(トリスタン)の場合
ドローンに関してはT2版を使うのが一般的です。
人によっては特定のドローンを積めるだけ積む事もありますが、個人的にはドローンベイにホブゴブリンⅡx2、ウォリターⅡx3、アコライトⅡx3を載せて、戦闘時はホブゴブリン2機を展開→相手がアーマータンクならウォリアーを、シールドタンクならアコライトを出すのが良いかと思います。(昔トリスタンの世界総合キルランク2位のTWAN Cesailleさんに教えてもらった運用法です)
この方法なら相手に応じて弱点属性を攻撃出来ますし、EXP(ウォリアー)、EM(アコライト)どちらを出したとしても、火力に大きな偏りが出ません。


さて、いかがでしたでしょうか?
正直、文字でも図でもなかなか分かりづらいとは思うのですが、困った時のヒントになれば良いなと思います!
でわでわ!

posted by shu oisibb at 08:26| Comment(0) | PvP考察集(Fit構築・戦術等) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月25日

shu oisibb流 タレット艦の操艦方法と対策(FG Solo PvP 中級者向け)

こんにちわ! shu oisibb です。

前回・前々回では船や各武装の基本スペックについてお話しましたが、今回はそれらを踏まえて、私なりに考えるタレット艦の立ち回り方と対抗策についてお話したいと思います!(他の武装については次回解説予定です~)

また、今回は基本的に近距離艦同士の勝負を前提にお話していきますので、その点をイメージしながら読んでもらうと話が飲み込みやすいかと思います。

とはいえ、あくまで私個人の考えになりますので、ここに書いてある事を絶対とは思わず参考程度に見てもらえればと思います!

あと、今回はかなり専門的なお話をしている事もあり、いつも以上に内容が濃い上に長いです(笑)

私自身も自分への備忘録代わりに書いているので、全てを頭を入れようとせずに「分かるトコだけかいつまんで読む」とか「最近スランプ気味でなかなか勝てない…」と思った時に、ここにヒントがないか探す程度の感覚で読んでもらえると良いんじゃないかと思います!


・タレット艦は 真っ直ぐ接近 or 真っ直ぐ退き撃ち

タレットには「トラッキング速度」という性能があり、自分または相手がオービットしていると(角速度が付くと)、射程内でも威力が減衰してしまう(最悪の場合、全く当たらなくなる)特徴があります。

・相手にオービットされた場合

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※短距離砲は距離を取られる事で、遠距離砲は懐に潜り込まれる事でさらに威力が減衰します。(ほとんど当たりません)


・自分がオービットした場合

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※自分がオービットした場合もダメージが減衰します。



そのため、タレット艦は最適射程距離内に相手を収めつつ「接近」or「一定距離を保持」して、相手に対して真っ直ぐ接近 or 真っ直ぐ退き撃ちする事が基本になります。

・理想的なタレット艦の動き

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※自分と相手が一直線に並ぶようなイメージを持つと良いですよ!

トラッキング速度に関しては下記のサイトを見てもらうと分かりやすいかと思いますが「見てもよく分からない」という方は、最低限…
「自分 or 相手が横に動いているとタレットの威力は減衰する(最悪外れる)」
「自分と相手が一直線に動いていればタレットの攻撃は当たる」

この2点をイメージ出来ていればとりあえずOKです!

【関連資料】
N-F-S一般公開資料PvP
(「タレットの特徴」と「タレットのコツと注意点」を参照)

EVE Online Japan wiki ダメージ計算式

B-OSP wiki FITガイド・タレット(Turrets)の基礎



また、トラッキング速度は短距離砲(ブラスター、オートカノン、パルスレーザー)の方が性能が高く、遠距離砲(ビームレーザー、レールガン、アーティレリ)は性能が低いといった特徴があります。

【主要6タレットのトラッキング速度の性能比較】
短距離砲:ブラスター(480)>オートカノン(400)>パルスレーザー(310)
遠距離砲:ビームレーザー(110)>レールガン(90)>アーティレリ(80)


数字を見ただけではイメージしづらいと思うので一例を挙げると、例えばFG同士の近距離戦(お互いAB装備でWEBを1個掛けた状態)でどちらかが500mオービットした場合、短距離砲であれば概ね半分~1/3程度ダメージが減衰し、遠距離砲であれば攻撃がほぼ外れます。

もっとも、減衰の程度は自他の速度や動き方、タレット(使用弾薬)の性能、スキルや船のボーナス、Fit等で大きく変わりますので、あくまで目安程度に考えておいて下さい。


・オービットした方が良い場合の例
上述した通り、タレット艦は相手に対して直線的に動く事が基本です。
ただ、相手も同じタレット艦で自分よりトラッキング速度が明らかに悪い場合や、自分がタレットの他にドローンやロケットを装備しているといった場合は、オービットした方が有利になる事もあります。

1.自分より相手のタレットの方がトラッキング速度が悪い場合
例えば自分がブラスターを装備していて、相手がアーティレリを装備していたとします。
この場合、自分から500mでオービットすればアーティレリの攻撃はまず当たりません。
自分のブラスターも半分程度は威力が減衰するでしょうが、相手の攻撃が全く当たらない以上、圧倒的に自分の方が有利になりますね!

2.自分がタレットの他にドローンやロケットを装備している場合
例えば自分がトリスタン、相手がインカーサスでお互いブラスターを装備していたとします。
この場合、純粋な火力ではインカーサスの方が上ですが、インカーサスのダメージソース(ダメージの発生源)の大半がブラスターであるのに対して、トリスタンのダメージソースは半分以上がドローンによる攻撃です。
よってトリスタンが500mオービットした場合、インカーサスは全体の火力が50%近く減衰するのに対して、トリスタンは全体の20~30%程度の減衰で済みます。
そうなると火力の面でトリスタンが有利になります!(ただし勝てるかどうかはまた別の話です)


・弾薬の選び方
FG同士のSolo PvPでは「海軍仕様アンチマター弾」「海軍仕様多周波レンズ」といった「海軍仕様の中で一番火力が高い弾(NAVY弾)」を使う事が一般的です。
中でも、プロジェクタイルタレット(オートカノン・アーティレリ)は、相手の弱点に合わせて弾薬を替える必要があるので、海軍仕様の「フュージョン弾EMP弾フェーズドプラズマ弾を必ず載せておきましょう。
基本的にシールドタンク艦にはEMP弾を、アーマータンク艦にはフュージョン弾を、ブリーチャーのようなシールド・アーマー両タンク艦にはフェーズドプラズマ弾を使うと良いでしょう。(船やFitにもよります)

ちなみに、マーリンとケストレルはSolo PvPだと専らアーマータンクなので、この2機と戦う際はEMP弾ではなくフュージョン弾をあらかじめ装填しておくのがオススメです。

こうしたNAVY弾には共通して「最適射程距離が半分になる」というデメリットがありますが、これはデメリットとして捉えるよりも「そもそもタレットは最適射程距離が半分になった状態がデフォルトだ」と捉えておいた方が良いです。

ちなみに弾薬の量に関しては、1種類の弾薬につき大体2~3回の戦闘が出来るくらいの量(フル装填x2~3程度の量)があれば十分かと思います。


また、NAVY弾の他にT2弾を用意しておきましょう。
T2弾には「火力が増す代わりにトラッキング速度が低下するタイプ(高火力T2弾)」と「射程が伸びる代わりに火力が低下するタイプ(遠距離用T2弾)」の2種類があります。
この2つのT2弾とNAVY弾を使い分ける事で、戦術の幅が広がります。

・高火力T2弾の使用例
例えば相手との速度差が200m/s以上ある等、確実に追い撃ち・退き撃ちが出来る場合は、NAVY弾よりも「ボイド弾」や「コンフラグレーションレンズ」のような高火力T2弾を使った方が火力が高くなります。
また、同じ船(Fit)と戦う場合、相手はNAVY弾を使ってくるはずなので、こっちがT2弾を使う事で相手より高い火力を出せる可能性があります。
ただし、相手にオービットされてしまうとNAVY弾以上に実効火力が下がってしまう上に、射程もNAVY弾より若干短くなるのでその点には注意が必要です。

・遠距離用T2弾の使用例
相手に距離を取られてしまい、どうしてもNAVY弾では攻撃が届かない場合は「ヌル弾」や「スコーチレンズ」のような射程が伸びるタイプの弾薬を使うと良いでしょう。
初めから距離を取られると分かっている場合は、あえて戦闘前の段階でこっちに弾を変えておくというのも手です。
特にパルスレーザーの場合、スコーチレンズを使う事でスクラムレンジのほぼ全域をカバー出来ます。
ただし、火力は低くなるのでその点は注意が必要です。

さて、ここまでの事が理解出来たら、次は短距離砲・遠距離砲それぞれの具体的な船の操艦方法や対抗策について見ていきましょう!



【短距離タレット艦の戦い方】

・武装   :ブラスター、オートカノン、パルスレーザー
・代表的な船:マーリン、インカーサス、アトロン、リフター等
・立ち回り方:相手に対して「接近」or 500~2000m台で「一定距離を保持」
・長所   :高火力、高トラッキング
・弱点   :短射程(5000m程度)


短距離砲の多くは火力が非常に高い反面射程が短いです。
そのため、短距離タレット艦は「接近」したり500~2000m台で「一定距離を保持」し、相手に対して真っ直ぐ近づきながら戦う事が基本となります。

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※下手に相手の攻撃を避けようとするより、自分の攻撃を最大限相手に当てる事を意識しましょう!

相手の攻撃も直撃する動きになりますが、短距離砲の方が火力が高い分、自分が有利になる場合が多いはずです。
上述した通り、相手よってはオービットした方が良い場合もありますが、それ以外の場面で不必要に自分の火力を下げないよう気を付けましょう!

ちなみに「接近」だと、たまに船の挙動が乱れて攻撃が当たりづらくなる事がありますが、そういった場合は1500mくらいで「一定距離を保持」すると挙動が落ち着く場合があります。


・短距離タレット艦対策とカウンターマニューバ
では、逆に短距離タレット艦と戦う場合を想定して対抗策を考えてみましょう。
ここからは短距離タレット艦の立場で書いた文章を赤文字に、短距離タレット艦と戦う側の立場で書いた文章を青文字にします。

・短距離タレット艦対策
相手が短距離タレット艦だった場合、こちらが取れる応手はざっと考えて…
1.7000m以上距離を取る
2.500mオービットする
3.ニュートを掛ける

この3つです。
それぞれ詳しく説明したいと思います。

1.7000m以上距離を取る
自分のスピードが相手より勝っており、5000m以遠から相手を攻撃出来る場合は、まず距離を取る事が応手となります。
短距離砲の多くは4000~5000m以遠で一気に威力が減衰するので、大体6000~7000mくらいまで距離を取れば相手の攻撃はほとんど当たりません。
主に長距離タレット艦や、ロケット艦・ドローン艦が取る手となり、どちらもデフォルト距離を7000m弱くらいに設定した上で、ロケット艦・ドローン艦は「オービット」長距離タレット艦は「一定距離を保持」します。

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ロケット艦・ドローン艦は自分の動きでダメージが変動する事がないので「オービット」して相手の攻撃をかわす事に専念出来ますが、遠距離タレット艦は自分の攻撃が減衰しないよう「一定距離を保持」する必要があります。
「一定距離を保持」でも相手の火力を大幅にカット出来ますが、角速度が付かない分、オービットに比べるとややダメージが入りやすくなります。

ちなみに距離を取る際は、ABをオーバーロードして出来るだけ早く距離を取りましょう!(ノロノロしてると距離を取るまでの間に致命打を食らいます)


・距離を取られた場合の短距離タレット艦の応手
こうなった場合、短距離タレット艦が打てる手は少なくとも2つあります。

⇒1.ABをオーバーロードして接近+遠距離弾に切り替える
とにかく距離を取られないよう全力で真っ直ぐ相手に接近します。
速度にあまり差がなければ、しばらくの間は相手を最適射程距離内に留め置ける場合があります。
どうしても距離を取られてしまったら、すぐ遠距離弾に切り替えましょう。
もし相手の方が速い(相手が真っ先に距離を離すだろう)と分かっていた場合は、戦闘開始前の段階で事前に遠距離弾を装填しておくのも手です。

⇒2.逆スリングショットで逃げる
逆スリングショットとは…

1.一旦相手に接近して
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2.相手が距離を取ろうとした瞬間、相手の反対方向へ全力で加速し一気に距離を取る機動の事です。

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(本来のスリングショットについては、次回以降解説します!)

上手く決まれば、速度が上の相手に対してもスクラムレンジから脱出出来ます。
1回で上手く決まらなかったとしても、何度も繰り返す事で振幅が大きくなり脱出出来る事があります。(相手を前後に揺さぶるようなイメージです!)
離れる際はABとWEBをオーバーロードしておく事を忘れずに!(これやってなかったせいで逃げ切れなかったって人多いです!要注意!)


2.500mオービットする
基本的には、相手の方が足が速くて距離を取れない場合の対処法です。
攻撃を完全に避ける事は出来ませんが、相手の目の前をグルグル回って角速度を付ける事で短距離砲のダメージを半分ほど低減出来ます。

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この時、ABをオーバーロードして加速すれば角速度が増すので、より相手のダメージを低減出来ますし、場合によっては完全にかわす事も出来ます。(これもやってない人多いです!要注意!)
例え速度で勝っていても、こっちの方が距離を取るより攻撃をかわせる場合もありますし、後半で相手を逃がさないにするために(確実にキルするために)あえて初めから500mオービットする事もあります。

ただし、遠距離タレット艦で500mオービットすると自分の攻撃が全く当たらなくなるので、基本的にこの手はロケット艦・ドローン艦だけがやるような操艦になります。
あと、トラッキング速度が高いブラスター艦が、オートカノンやパルスレーザーに対して行う場合もあります。

相手がボイド弾のような高火力T2弾を使っていた場合、あえてオービットしてトラッキング勝負に出る…といった手もありますが、相手がT2弾を使っているかどうかはダメージ量から判断するしかないので、これに関してはやや高等テクとなります。

・500mオービットされた場合の短距離タレット艦の応手
このように相手に500mオービットされて攻撃が上手く当たらない場合、短距離タレット艦にはこんな応手があります。

⇒1500m台で「一定距離を保持」する
相手が自動操縦によるオービットだった場合、あえてこちらから距離を少し開ければ、相手はこっちを追ってきます。

9.png   9.5.png

※この時、相手の進行方向に対してマニュアルで逆方向に軸合わせし、直後に「一定距離を保持」すると、より相手との間を空けやすいです。

そうなれば退き撃ちの形となるので、攻撃がクリティカルヒットするようになります。
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万が一、相手がこっちの予備動作に合わせて距離を取ってきた場合、今度は自分が「接近」する事で追い撃ちの形となるので、やはり攻撃がクリティカルヒットします。
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※「距離を取ろうとしている」という事は、相手は逃げようとしているという事なので、こういう時もABをオーバーロードすると良いです。

そうなれば、相手は再び500mオービットを開始するはずなので、再び1500m台で「一定距離を保持」します。

これを繰り返す事で、500mオービットしようとする相手に対してもクリティカルヒットを狙えます!
図にすると簡単そうに見えるかもしれませんが、実戦で正しく出来るプレイヤーはあまり多くいません…。
でもこれが出来たら相当の手練れです!是非練習してみて下さい!


3.ニュートを掛ける
短距離タレット艦の多くはアーマーアクティブタンク艦である上に、ブラスター・パルスレーザーはキャパシタを消費するモジュールなのでニュートが大の苦手です。
よくレールガンを積んだコメットやトリスタンが懐に入られた場合のけん制用に1つ装備している事があります。
この場合、短距離タレット艦としては距離を取る以外選択肢がありませんが、キャパシタを吸い尽くされる前に高火力で相手を倒せる場合もあるので、強硬策に打って出るのも手です。

・同じ短距離砲同士での勝負の場合
では、同じ短距離タレット艦同士が勝負する場合についても考えてみましょう。
以前ブログで紹介したグラフを基に比較すると、それぞれの武装の関係性はこんな風になります。

【各短距離砲の性能比較表】
火力      :ブラスター>オートカノン>パルスレーザー
トラッキング速度:ブラスター>オートカノン>パルスレーザー
射程距離    :パルスレーザー>オートカノン>ブラスター
ダメージ属性  :ブラスター(KIN/THE)
         オートカノン(弾薬で変更可能)
         パルスレーザー(EM/THE)


※数値上、オートカノンとパルスレーザーのDPSはほぼ同じですが、オートカノンは相手の弱点属性をピンポイント攻撃出来るので、同じ数値でも至近距離での火力はパルスレーザーに勝る場合が多いです。

この点を考慮すると以下のような事が考えられます。

1.ブラスター艦が他のタレット艦と勝負する場合は近づいた方が有利
2.他のタレット艦がブラスター艦と勝負する場合は距離を取った方が有利
3.オートカノン艦がパルスレーザー艦と戦う場合は近づいた方がわずかに有利
4.パルスレーザー艦がオートカノン艦と戦う場合は距離を取った方が有利


とは言え、ここまで来ると武装の優位性はそこまでないので、実際には船の基本性能(ボーナス)やFitの他、接敵時の状況、プレイヤースキルといった他の要素が勝負の決め手になるでしょう。



【長距離タレット艦の戦い方】

・武装   :ビームレーザー、アーティレリ、レールガン
・代表的な船:トーメンター、コメット、ファイアテイル等
・立ち回り方:相手に対して6000m~7000m台で「一定距離を保持」
・長所   :長射程(最大20㎞以上でも攻撃可能)
・弱点   :低トラッキング


長距離砲は射程が長いので、距離を取って相手(特に短距離タレット艦)の攻撃を避けつつ、自分の攻撃を当てる事に向いています。
また、どの武装もNAVY弾装填時の最適射程距離は大体6000~8000m程度になるので、同じくらいの6000~7000m台で「一定距離を保持」し、相手に対して真っ直ぐ退き撃ちする事で火力を最大限発揮出来ます。
特にトーメンターのビームレーザーはドローンの攻撃も相まって短距離タレット艦に匹敵する程の高火力になります。
一方、レールガンやアーティレリはT1FGだとどうしても低火力になりがちです。
ただし、コメットやファイアテイルのようなFAC艦が使うとかなりの高火力になります。(実際、FWではFAC艦がよく使っています)

こうした5000~10㎞圏内で相手の攻撃をかわしつつ、一定の距離を保って戦う船の事を「近距離カイト艦」と言います。

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まれにアトロンやリフターのような足が速い船が、ワープ妨害器を装備して12~15㎞台から相手を攻撃する戦法を取ってくる事があります。
最適射程距離より遠い距離で戦う事になるので火力は落ちますが、この方法なら短距離タレット艦だけでなくロケット艦の攻撃もかわせる可能性が出てきますし、スクラムをかけられずに済むので自分が死にそうなった時にいつでも離脱出来ます。
こうした10~15㎞圏内で戦う船の事を「ミドルカイト艦」と言います。

16.png

※ミドルカイトの場合も、相手に対して「一定距離を保持」するのは変わりません。

いずれの場合も長距離砲はトラッキング速度が悪いため、短距離砲と違い自分からオービットしたり、相手の懐に入り込むといった事はしません。
あくまで距離を取る事で自分が有利になるように戦う武装である事を意識しましょう!

また、スクラムレンジの有効範囲ギリギリを飛ぶ事になるので、もし相手との距離が離れ過ぎてスクラムが外れそうになった場合(相手が逆スリングショットを仕掛けてきた場合)は、適宜スクラムとWEBをオーバーロードしつつ、相手に対して一瞬「接近」したり、船を停止させてから再度「一定距離を保持」する等(※)、操艦に工夫が必要になってきます。

※自動操縦では連続して同じ指示を出しても「設定した距離に向かう」という動作は発生しません。
例えば「6500mで一定距離を保持」を指示した後に、相手との間合いが9000mまで離れてしまったとします。
この時、何度「6500mで一定距離を保持」を船に指示したとしても、船が即座に6500mまで向かう事はありません。
自動操縦はあくまで「設定した距離を維持するよう努める」だけであり、距離が大きく乱れた場合は基本的に手動による補正が必要です。
もし即座に相手との距離を補正したい場合は、必ず一度何か別の指示を挟むかマニュアルで何かしらの操作(船を止める等)をしてから、もう一度「一定距離を保持」を選択して下さい。
(この辺りの自動操縦の仕様については、次回「オービット」で解説予定です。)


・長距離タレット艦への対策
※先程と同じく長距離タレット艦側の立場で書いた文章は赤色で、戦う側の立場で書いた文章は青色で書きます。

相手が長距離タレット艦だった場合、こちらが取れる応手は「500mオービットする事」です。
14.png

※500mオービット出来れば、例えトラッキング速度の一番良いレールガンであっても攻撃はほとんど当たりません。

私の経験上、相手とのトップスピードの差が150~250m/s以上あれば綺麗に500mオービット出来るはずです。(自艦の旋回性能にもよりますが、普通のFGならまず問題ないはずです)
もちろん、この時も500mオービットの軌道に入るまではABをオーバーロードした方が良いです。
また、500mオービットしても相手の攻撃をかわし切れない場合でも、「ABをオーバーロードしている最中だけは攻撃をかわせる」といった場合があります。
そういう時はABをオーバーロードして500mオービット→攻撃をかわして防御モジュール(タンク)の消耗を抑えるといった操艦でタンク時間を大幅に伸ばす事が出来ます。

防御モジュールを回す(燃やす)事だけが防御ではありません。
ABを燃やして相手の攻撃をかわす事も防御の内だ」という事をよく覚えておきましょう!(地味ですが、強い人は皆ABの燃やしドコロが上手いです!)
なお、500mオービットについては、速度で勝ってさえいれば長距離タレット艦以外の全ての船が割と無理なく出来る動きになります。

・500mオービットされた場合の遠距離タレット艦の応手
こうなった場合、遠距離タレット艦には「逆スリングショットをする」という手があります。

9.png   9.5.png

逆スリングショットのやり方については上述した通り、相手の進行方向に対して逆方向の空間をダブルクリックし、直後に「一定距離を保持」を選択します。

17.png

すぐに追いつかれて再度500mオービットされるでしょうが、そうなったら再び相手の進行方向に対して逆方向の空間をダブルクリックして「一定距離を保持」を選択します。(以下繰り返し)

こうする事で、遠距離砲でも何発かに1回はクリティカルヒットを狙える可能性があります。
特に終盤で相手に追いつかれてしまい「あともう少しで倒せそうなのに攻撃が当たらない!」といった場合には、この方法でトドメを刺せる場合がありますので、是非研究してみて欲しいと思います!

・同じ短距離砲同士での勝負の場合
では、長距離タレット艦同士が勝負する場合についても考えてみましょう。

【各長距離砲の性能比較表】
火力      :ビームレーザー>>アーティレリ≒レールガン
トラッキング速度:ビームレーザー>レールガン>アーティレリ
射程距離    :アーティレリ≒レールガン>>ビームレーザー
ダメージ属性  :レールガン(KIN/THE)
         アーティレリ(弾薬で変更可能+αボレー大)
         ビームレーザー(EM/THE)


スクラムレンジ内での勝負では、火力の点でビームレーザーが圧倒的に有利です。
他の2つがビームレーザー装備の船に火力で勝つ為には、射程を活かして10㎞以遠から攻撃する必要があるのですが、そうなってくるとFit構築の段階で工夫が必要になってくるので、武装の差異で勝つというよりはFitの相性で勝つといった形になるはずです。

一方、レールガンとアーティレリが戦う場合、正直火力や射程にそこまで差異はないので、防御力の優劣等、他の要素が大きなポイントになってくるはずです。
ただし、アーティレリは相手の弱点属性にピンポイントで攻撃出来る上に、他の武装と違ってαボレー(一撃の火力)が高く発射間隔が長いという特異な特徴があります。
相手がアクティブタンクでバッファHPが少なく、防御モジュールを回すタイミングが遅かったりすると、ハルまで一気にダメージが入ったりする事もあるので、そういう点も含めて考慮すれば、ほんのわずかですがレールガンよりアーティレリの方が有利かと思います。

とは言え、長距離タレット艦同士の勝負については、短距離タレット艦以上に船の基本性能(ボーナス)やFitの他、接敵時の状況、プレイヤースキルといった他の要素が勝負の決め手になるでしょう。



いやぁ~~…とんでもなく長くなっちゃいましたねw
正直、文字に書いただけでは理解し切れない事の方が多いと思います…w

でも、操艦はホントに奥が深くて、同じFitでも操艦の良し悪しで船の強さや印象がまるで違ったりします。
Solo PvPで強くなろうと思ったら、どうしても操艦は避けて通れない道になるので、厳しい道のりかもしれませんが是非極めてみて欲しいと思います!!

次回は、ロケット艦とドローン艦の操艦と対策、またオービットの仕様等についてもお話したいと思います!

でわでわ!


posted by shu oisibb at 10:49| Comment(0) | PvP考察集(Fit構築・戦術等) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月07日

shu oisibb流 Solo PvPで勝率を上げるコツ②

こんにちわ! shu oisibb です。

前回はFitの3すくみやスピードと射程距離の関係(レンジコントロールの概念)についてお話しましたが、今回はその続きという事で「攻撃力」「防御力」についてお話したいと思います!



5.船の攻撃力と防御力を見てみよう!

まずは船毎にどれくらいのポテンシャルがあるのか、スタンダードFitを基にグラフを作ってみたので、自分がよく乗る船とどこが違うのか見比べてみましょう!
ちなみにスタンダードFitについては、下記wikiに記載されている各船のモデルFitを参照すると良いかと思います。

・Frigate(EVE Online Japan Wiki)
https://eveonline-japanwiki.com/ship/frigate

もちろん実際の能力はFitやスキル、ブースターやインプラントの有無等によってピンキリですが、大雑把な目安としては概ねこんな感じになります。

【船毎のDPSと攻撃属性の一覧】
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※スキルMAX+DPS UPモジュールを1つ載せた場合の数値です。
※ケストレルとスラッシャーについてはロースロットが2つしかなく、DPS UPモジュールを載せる余裕がない場合が多いので、未装備の状態で算出しています。


【船毎のタンク量と防御方式の一覧】
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※スキルMAXの場合の数値です。
※MASB(中型補助シールドブースター)の回復量は海軍仕様キャパシタブースター50を装填して9サイクル回した場合の数値です。
※SAAR(小型補助アーマーリペアラ)の回復量はナノマシンリペアペイストを装填した状態で8サイクル回した場合の数値です。

※MEM=マルチスペクトル電磁加工装甲
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※MC=マルチスペクトルコーティング
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※MSE=中型シールドエクステンダー

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・覚えておいた方が良い事

1.高火力艦の代表格
T1FGの中で最も火力が高いのはブラスター艦全般とトーメンターです。
この辺りの船は相手の攻撃に耐える事よりいかに自分の攻撃を相手に当てるかいった事を念頭に置いて、Fittingや操艦をする事が基本になります。
こういう船を相手に戦う場合は火力に要注意です!
また、リフターのオートカノンやケストレルのロケットもDPS UPモジュールとリグを装備した状態で、相手の弱点属性に合わせた弾薬を使えば同じくらいの火力を出せます。


2.高火力艦はアクティブタンク艦に強い
上記のような船の直撃弾を受け続けた場合、普通のアクティブタンク艦ではMASBやSAARを回し切る前に落ちる可能性が高いです。
特に近距離艦の防御方式はほとんどがSAAR+ハルタンク(後述)なので、大抵の船は15~20秒前後で落ちるはずです。
また、Dual Rep仕様(※1)のインカーサスやStable Fit(※2)のブリーチャーなんかは、相手の回復量以上の高ダメージを与えてごり押しするか、ニュートでキャパシタを止めない限り倒せません。
こういった船を倒せるのは高火力艦のメリットの1つと言えます。
※1 Dual Rep=アーマーリペアラのような防御モジュールを2つ搭載したタイプ
※2 Stable Fit=装備している全モジュールを回してもキャパシタが安定するように作られたFit



3.高火力艦は後続が来る前に相手を倒せる
T1FGの場合、アクセラレーションゲート前に到着→ゲート起動→ロックオン完了までにかかる時間は約25秒前後となりますが、上述した通りブラスター艦やトーメンターくらいの火力であれば、大抵の船は15~20秒前後で落とせます。
なので、戦闘開始直後に他の船がDスキャンに映ったとしても、後続が来る前に相手を倒せる可能性が高いです。
もちろんちゃんと攻撃を当て続ける事が出来ればの話ですが、ローカルの人数が多い(Dスキャンに映る船の数が多い)場合や、相手に味方がいると分かっている場合でも積極的に勝負を仕掛けられる、というのも高火力艦のメリットの1つであると言えるでしょう。


4.高タンク艦の代表格
一方、防御力については断トツでパニッシャー、次いでブリーチャー・インカーサスが上位に挙がります。
特にパニッシャーはレジスタンス率も含めて断トツの防御力を誇りますが、ミドルスロットが2つしかなくレンジコントロールの面で他の船に後れを取る為、Solo PvPではブリーチャーやインカーサスの方が総合力で勝ります。
あと、近距離仕様のトリスタンなんかも全T1FG中最もハルHPが多い為、終盤で粘り強くタンク出来ます。
これらの船についてはタンク力に要注意です!
また、トーメンター・リフター・インカーサスのようなロースロットが4つある船は、マルチスペクトルコーティングや200mmアーマープレート等を装備してアーマーの防御力を上げている事が多い為、他のSAAR+ハルタンク仕様の船より若干硬めになります。


5.大抵の船はSAAR+ハルタンク(小型横隔壁リグ3積み)
基本的にT1FGはスロット数が3~4つくらいしかない上に、近距離仕様にするとミドルスロットがAB・WEB・スクラム等で埋まる事になるので、必然的にほとんどの船はSAAR装備+ハルタンクとなります。
マーリンとケストレルなんかは本来シールドタンクに適性のある船ですが、Solo PvPではDual WEB仕様にする事がほとんどなのでやはりSAAR+ハルタンクになります。
こうしたSAAR+ハルタンク方式の場合、弱点となる属性(レジスタンス率が最も低い属性)はトータルで見ればエクスプローシブになりますので、ロケットやオートカノンを使う場合はNAVYノヴァ弾やNAVYフュージョン弾を装填して戦うと良いでしょう。
例外なのはカイト艦全般とブリーチャー・スラッシャーくらいです。
ちなみにシールドタンク艦の場合は、大抵EMが弱点属性になるのでNAVYミョルニール弾やNAVY EMP弾を使うと良いでしょう。
ただし、ブリーチャーの場合はシールド・アーマー2層でタンクするタイプが多く、どちらかの弱点属性を狙い撃ちしても、もう片方の層で長時間タンクされてしまいます。
こういう場合はキネティックかサーマルを攻撃した方がトータルで見た時のダメージ量は上がりますので、併せて覚えておきましょう。


6.MASBとSAARで防御出来る時間は「約30秒」
MASB(中型補助シールドブースター)とSAAR(小型補助アーマーリペアラ)はFGがよく使う防御モジュールです。
これらのモジュールをオーバーロードした状態で絶え間なく回し続けた場合、MASBは最大約26秒で、SAARは約30秒で空になります
もちろん実際のタンク時間は相手の火力によってかなり前後しますが、少なくとも攻撃が貫通していなければ、こうした防御モジュールだけで30秒前後はタンク出来ます。
自分があと何秒タンク出来そうか(相手が何秒タンクしそうか)判断に迷った時の目安になりますので覚えておくと良いです。
ちなみに両モジュールの効果やスペックはこんな感じ。


・MASB(中型補助シールドブースター)
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回復量:2.6秒毎に161HP回復(オーバーロード時)
装填数:9個(海軍仕様キャップースター50を装填した場合)


装填したキャップブースターを消費する事でキャパシタを使わず回復出来ます。
無くても回復自体は出来ますが、T1FGの場合だと一度の回復でキャパシタのほとんどが無くなります。
裏を返せば10回までは回せるとも言えます。


・SAAR(小型補助アーマーリペアラ)
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回復量:3.8秒毎に172HP回復(オーバーロード時)
装填数:8個
起動コスト:40GJ


装填したナノマシンリペアペイストを消費する事で回復量が3倍になります。
無くても回復自体は出来ますが、回復量は装填時の1/3にまで低下します。
また、MASBと違いナノマシンリペアペイストを装備した状態であっても回す毎にキャパシタを消費します。
ただしMASB程消費量が激しいワケではないので、ナノマシンリペアペイストが切れた後でも割と3~4回くらいは回せる場合が多いです。
特にハルHPが多ければ、ハルで耐えている間にSAARをより長く回せます。(=より長くタンク出来ます)
これがハルタンクと併用される理由の一つです。(なのでオートリロードはちゃんと切っておく事!)
あとこれはアーマーリペアラ全体に言える事ですが、アーマーが回復するのはモジュールのサイクルが終わった後になります。(起動と同時に回復するワケではないので注意!)



さて、いかがでしたでしょうか。
今回はスタンダードFitを基にスペック面のお話を中心にしたのですが、次回はより具体的に各武装毎の基本的な立ち回り方や対抗策についてお話したいと思います!
でわでわ!


posted by shu oisibb at 17:33| Comment(0) | PvP考察集(Fit構築・戦術等) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする